5ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ 第13話

1 :名無し募集中。。。:2008/08/01(金) 19:56:00.60 0
<一体、何処に行くって言うんだ
   _, ,_
川*’ー’)<<胸の高鳴る方へ

前スレ
リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ 第12話
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1216453335/

まとめサイト
 PC:http://resonant.pockydiary.net/index.html
携帯:http://resonant.pockydiary.net/index.cgi

掲示板 (感想スレ、作品題名申請スレ、あとがきスレ他)
http://jbbs.livedoor.jp/music/22534/

テンプレ>>2-16ぐらいまで

536 :名無し募集中。。。:2008/08/10(日) 20:47:24.70 0
本気で店を出す人すら出てきそうな勢いw

537 :名無し募集中。。。:2008/08/10(日) 21:07:16.27 0
ほぜにゃん=3=3

538 :名無し募集中。。。:2008/08/10(日) 21:14:59.73 0
>>514
「味は今一つだが食べたら傷や怪我が瞬時に治るリゾット」と書いてしまいました
初リゾナント?嬉しいです

といってもイメージは失礼+勝手ながら「リゾ・リゾ」のことだったので何だか申し訳ない
さゆ作だと勘違いしていてそういうリゾットにしてしまいましたが
さゆは発案のみで正しくはカメ作だったのですね
・・・反省してます味もきっとおいしいです

ともあれ良いもの見させて頂きましたありがとうございます!

539 :名無し募集中。。。:2008/08/10(日) 22:08:35.82 O
ほぜなんと

540 :名無し募集中。。。:2008/08/10(日) 22:54:26.94 0
リゾリゾ

541 :名無し募集中。。。:2008/08/10(日) 23:32:17.21 0
( ・e・)<今日は特別な日

542 :名無し募集中。。。:2008/08/10(日) 23:33:17.72 0
8/11(月)15:00〜16:45

インターネット放送局<あっ!とおどろく放送局>

夏休み特番2008 『Resolution  宮前真 樹』

 MC 宮前真 樹


http://odoroku.tv/variety/miyamae/



543 :名無し募集中。。。:2008/08/10(日) 23:54:46.11 0
>>541
?

544 :名無し募集中。。。:2008/08/10(日) 23:56:24.63 0
『共鳴者』の作者です。
本編ではないんですが、
サイドストーリー的なものが書けてしまったので投下いたします。
しかも主役はリゾナンターじゃありません。ご注意を。
今回は主役をホゼナンターの青年に致しました。
設定上、こちらのホゼナンターの方々とは境遇がだいぶ違うとは存じますが。
いつも頑張ってくださるホゼナンターの皆さんに感謝を籠めて。
状況開始は0:00より。

545 :名無し募集中。。。:2008/08/10(日) 23:57:16.84 0
そりゃまた新しいw
寝ようと思ったけど待たざるをえない

546 :名無し募集中。。。:2008/08/10(日) 23:59:47.22 0
ワーイ

547 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 00:00:28.77 0
陸上自衛隊に入隊してから、何度目かの転属で今の部署に入った。
防衛省の外局。
公にはされていない機関の、後方支援人員。
与えられる仕事は地味なものだった。
都心部を中心に発生する何らかの"異常"に際し、
その対処に回る人員の輸送や、弾薬供給、負傷者の手当て、
交通警察と連携した周辺道路の封鎖、緊急時には避難誘導などが主任務だ。
要するに現場の保全と、"異常"に直接対峙する彼女らへの微々たる支援。
彼女達は俗に"リゾナンター"、辞書を紐解けば「共鳴する者」と呼ばれている。
それに習ってか、同僚達の間からは誰ともなく自嘲気味に自らをこう呼称する者が現れた。
ただ現場を保全するだけの力なき者、"ホゼナンター"と。


――― 共鳴者〜side story〜『保護の全う』―――


"異常"から遠く離れた安全区域で、今日も彼は現場の保全に勤めていた。
対処人員、リゾナンターに新人が入る頃には負傷者の救護に借り出されることも
何度かあったが、最近ではそれもめっきり減っている。
噂では今のリゾナンターの面子には軽傷の怪我人程度なら治癒できる超能力者がいると聞く。
もしそれが本当なら負傷者の応急処置と救急車の手配に備えてこうして
じっと待ち構えている彼の存在は、本当に万が一の確率に備えただけの限りなく意味なきものだ。

548 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 00:01:20.25 0
(ほんと、自衛隊員なんて何処にいても一緒だよな)

暇にまかせて、彼はそんな自嘲的な評価を胸中で呟いた。
彼も自衛隊員だ。戦争なんて起きる筈がないなどという幻想は抱いていない。
現実に隣国や半島からは常にミサイルを照準されているし、
北海道ではロシア機の領空侵犯に年何度も空自が緊急出動させられている。
それでも、平和ボケした国民はそんなことなど知りもせず安穏とした毎日を送っている。
その平和ボケが自分達の職務の成果であるのなら彼がこれほどやさぐれることもなかっただろう。
けれど現実に有事の際、この国は間違いなく米国の庇護なくしてその有事をやりすごせない。
国防費が世界有数の額に上るとは言われていても、
そのほとんどが自衛隊員の人件費に消えているのが現実だ。

左翼勢力に先導された平和を唱える団体は日夜自衛隊の存在に抗議を示し、
その追い風の影響で彼も、駐屯地の外で職業を訊かれれば「公務員」としか答えられない。
税金ドロボー。有事には役立たず。
そんな罵詈雑言に、彼は確固とした信念を以って反論することができない。
災害出動の時にのみ評価される自分達の存在に、
ああ日本が地震の多い国で良かったなどと、
あまりにも不謹慎な考えをよぎらせたことすら経験がある。

ねじれている。
自分達は、きっと何処かが致命的にねじれている。

549 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 00:02:21.65 0
羨ましいと、"異常"の最前線で日夜命がけで戦う年端もいかぬ少女達に
何度羨望の眼差しを向けたことだろう。
超能力と呼ばれる力の存在を、彼はこの職場に来て肌で実感している。
"異常"の内側には何があっても踏み入るなと、上からは厳命されていた。
そんな危険な筈の空間に、小銃を抱えて迷い無く飛び込んでいく少女達の存在。
自分にはない、特別な何かを彼女達が持っていることは容易に推測できた。

そんな非科学的な存在に、何かとんでもなく大きな国防の前線を任せているのだ。
上からの緘口令も厳重だ。
この職場に回されてくる人員は必要最低限の数だったし、
その誰もが自分のように以前の職場で何らかの問題を起こした者だった。
要するに左遷先なのだ。
おそらく自分が辞職して世間にこの事実を口外しても、
その身分や退職の経緯と、あんまりにあんまりな話の内容に、信じる者など皆無だろう。

名もない彼は、そんな憂いに埋没しながらその日の職務も全うしていた。
ただ、待機するだけという職務を。
やがて警戒態勢は解除され、今日も事後処理と要救助者の搬送で彼の一日は締めくくられる。

その、筈だった。

550 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 00:03:29.10 0
『こちらC班より後方支援部へ。A班に負傷者が発生しました。
 負傷者は二名、現在B班の一名とA班の残りの人員が非戦闘区域まで搬送中です』

突然の声に、それが自身が耳に嵌めている無線からの報告だと彼は一瞬認識できなかった。

『…? 応答願います。こちらC班、班長の高橋です。
 A班に負傷者、現在そちらへ搬送中ですので――』
「し、失礼しました。こちら後方支援部医療班、現在予定通りポイントαにて待機中です。
 これより救急車を要請、負傷者は到着次第こちらで応急処置を施します。
 上層部への報告その他は全てこちらで引き受けます。各班はそのまま状況を続行願います」
『了解。迅速な判断、感謝します。通信終了』

血管に冷水を流し込まれたような感覚を伴い、視界が急激に広がっていくのを感じる。
まずは救急車の要請。そして周囲に展開中の後方支援部員に状況を通達する。
間もなく負傷者が二名、ここまで運ばれてくる。
報告には具体的な負傷状況などは含まれていなかった。
無線の背後には断続的な銃声が木霊していた。
そこまでの判断をその状況下で求めるのは酷というものだろう。
状況を改めて俯瞰し、自身にできる最前の行動を模索する。
医療キットを開き、ピンセット、止血帯や消毒液、捻挫や打撲用の氷に、骨折に備えた添え木の準備も整えておく。
アスファルトにビニールシートを広げ、その上に毛布を二人分敷いておく。
失血による体温の低下も懸念される。毛布はさらにもう数枚ミニバンから取り出しておいた。

551 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 00:04:22.93 0
「フショウシャのハンソウでス!」
「オネガイしまス!」

中国人独特のイントネーションの声が届き、
その肩にはそれぞれ一人ずつ負傷者が支えられている。
身振りをまじえ毛布に二人を寝かせることを指示し、早速負傷状況の確認に入った。

名前は確か…道重さゆみと、亀井絵里だ。
事前に預かっていた保険証に記載された名前を記憶から紐解きながら、傷の具合を確かめる。
妙な傷だった。
どちらも腹部や腕に獣の爪で抉られたような傷がある。
さらに、その箇所がどちらの二名もまるで同じなのだ。
違いと言えば亀井絵里の傷の方が若干道重のものより浅いことだろうか。

「あのっ、道重サンがワタシをかば、かばっテ、それで亀井サンがその傷共有シテ、
 それで、道重サンは亀井サンの傷治ソウト、でもダメデ、全部ワタシが――」

李純がパニックを起こした蒼白な表情でまくし立てている。
内容は要領を得ないが、どうやらこの事態は自分のせいで起こったのだと考えているらしい。
9人で構成される作戦で4人も人員を欠いているというのはかなり危険だ。
先決なのは彼女を落ち着かせ可能なら現場に戻すことだと判断する。

「落ち着いて。大丈夫、この傷なら命に別状はない筈です。後はこちらで引き受けます。
 お二人は早く現場へ。敵は強力、4人も欠いた状態では状況が厳しい筈です」

銭琳が彼の言った内容を咀嚼するようにゆっくりと李純に説いている。
次第にその表情から蒼白さが抜け、いま自分がすべきことを悟った真摯な顔つきに戻る。
これなら前線に戻しても問題はないだろう。

552 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 00:05:57.08 0
そう判断し、律儀に頭を下げる二人を見送りながら、目の前の要看護者に視線を戻す。
二人にはああ言ったが、失血量次第では命に別状がないなどとは言えない。
救急車の到着まではあとおよそ10分弱といったところか。

「道重さん、亀井さん。意識はありますか? 
 ありましたら右手の人指し指を軽く動かしてください」

漂白したタオルを腹部の傷にあてがい、止血処置を施しながら意識の有無を確かめる。
幸いどちらの右手もかすかにだが動きを見せた。
瞼はうっすらとしか開いていないが意識はあるらしい。
口元に掌を当てる。幸い呼吸にも異常はない。

「大丈夫ですよー。すぐに救急車が来ますからね。
 呼吸はゆっくり、何か違和感があったらまた右手の人差し指を動かして教えてください」

両腕は肘のあたりできつく縛り、傷口はこれもタオルで塞ぐ。
傷の具合からして肋骨の損傷も心配されるが、
少なくとも横隔膜や内臓に支障を与えるレベルには至っていない。
これだけ大きな傷だと消毒液はまずい。
余計なショックと痛みを与えないことだけを最優先に考える。

553 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 00:06:51.60 0
自分にできる処置はこの程度が限界だ。
後は救急車を待つのみだが――不意に、比較的(あくまで比較的にだが)傷の軽い亀井絵里が口を動かした。
何かを呟いている。
視線がこちらを向いていることから、何かを伝えたがっているようだ。
何らかの異常を覚えたのかと焦りつつも、表面上は平静を装って耳を彼女の口元へ持っていく。
一言一言を区切りながら紡がれる言葉の内容を理解し、――彼の表情はピタリと止まった。

救急車が来た。
二人は無事にタンカに乗って搬送されていく。
前線の状況の方もなんとかその後重傷者は出さず終息して、
普段とは少しだけ違う彼の任務は全うされた。

所属の駐屯地へと戻る輸送車内で、彼は同僚に肘で脇腹をつつかれた。

「なんだよお前、何かいいことでもあったのか」
「……いや、まあな。職務意識にちょっとした変化が起きただけさ」

後で、この件は他の同僚達にも伝えてやるべきだろう。
些細な、実に些細な言葉だったが、きっと何かを変えてくれる筈だ。
あの時、亀井絵里が耳元で囁いた言葉。

554 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 00:07:31.83 0
――い…つも、ありがとう、ござい、ます…。
  後方、支援部の、方々の…おかげで、私達、安心して、戦えるん、です――

それが彼女達の総意なのか、はたまた彼女個人の思いなのかはわからない。
重要なのはあの状況で、出てきた言葉が誰かへの遺言でも無念でもなく、
自分達後方支援部、"ホゼナンター"への感謝だったということだ。

自分達の存在は実に些細だ。
あまりに些細で、ともすれば不必要なのではないかと、自分でも疑いたくなってくる。
けれど違った。
意味ならあった。
必要としてくれる人が、誰よりも近くに、最前線の現場にいてくれたのだ。
その事実が、あの言葉が、ねじれていた自身の心をゆるやかに、
しかし確実にほどいていくのを実感する。

あの瞬間、きっと自分は彼女達に"共鳴"できたのだ。

555 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 00:08:23.66 0
できることには限界がある。
限界があるのなら、最低限その限界を維持し続けよう。
それが彼女達を少しでも危険から救うなら。
きっと、自分は自分に誇りを持てる。

"ホゼナンター"の出動は不規則だ。
今日も疲れた。
有事の保全に備え、今夜はゆっくり眠ることにしよう。

556 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 00:11:24.48 0
>>547-555
以上です。
いつも保全してくれる方々がいらっしゃるから、
自分もこうして書く場所を与えて頂けるんだなと噛み締めながら書いたつもりです。
感謝の念が少しでも伝わっていれば僥倖です。
それでは、次回からまた改めて本編を進めていきたいと思います。

557 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 00:12:37.11 0
乙でした
いいなあ耳元でささやいてもらえて(*´Д`)

558 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 00:14:40.99 0
これは泣ける・・・w(でもなんか笑える)
ほんと耳元での囁きが羨ましいったらありません

559 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 00:16:18.07 0
自分のしている保全がすごく意味のあるものに思えました
うわ!さっきもしたのに…orz と思わず
しっかり一つ一つの保全に情熱をかけていきたいと思います
ありがとうございました

560 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 00:18:04.68 0
こんなの読んだら”ほ”とか一文字の保全書けないじゃんw
心がこもってなさそうでw

561 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 00:26:56.78 0
>>556
発想自体は特別すごいって思うものでもないのに一つの作品として見事に成立させてるのが
さすがとしか言いようがないです
本編の方も楽しみにしております

562 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 00:50:57.65 0
>>556
面白かった〜!!
説得力があるんだよね文章に・・・
すごい!

ホゼナンターの一人として嬉しかったです

563 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 01:11:32.30 0
>>556
書き手としては保全してくださる方は居なくては成り立ちませんよね。
いろんな意味で感動です(涙)
お疲れ様でした。

>>221
の続きを投下しようかと思ったのですが
何だかこのまま良い気分で夢の中に入りたくなりますね(苦笑)

564 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 01:11:58.47 0
もう寝ます

ホゼナンターひとり脱落

565 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 01:20:14.47 0
なんだこれwおもしろかったー

566 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 02:33:08.41 0
魂を込めたホゼナント

567 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 03:28:24.09 O
保全するみんなの心が共鳴してきたよ

568 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 03:37:47.52 0
「喰らってくたばれ、ファイナルリゾナントバスター」
「ヘルミーなの」

「グワファ、見事な攻撃だリゾナンター諸君
 だが私も闇の眷属の長として ただでは死なんのだよ、ナイト・オブ・ダークネス発動」

消滅の間際ダークネスがそう叫ぶと、不帰の島を揺るがす大轟音が鳴り響く
ミサイルが発射された

「くっ、最後の最後まで」
「どうする愛ちゃん」
「どうもこうもない、 みっつぃー、ミサイルの軌道を予知して、
 私は瞬間移動で何とかする」
「愛ちゃん、まさかミサイルごと人のいない場所へ移動するつもりっと
 危なすぎるったい」
「でも何とかしないと、このままじゃ」
「高橋さん、私も行きます」
「小春、なぜあんたが」
「接近して私の力でミサイルに電撃を加えれば、あるいは」
「でも二人であんな高いところまで瞬間移動するのは危険なの」
「わかってます、でも」
「よし、小春行こう」
「愛ちゃん」

「危ないことは判ってる、でも誰かがやらないと世界が…
 愛佳はミサイルの軌道を予測
 ガキさんはそれを私に報せて
 他の皆は力を、さっきの戦いでエネルギーをかなり消費してしまったのは
 わかってる、でもこれが最後の戦いになると思う、だから」
「わかった、やろう」
「高橋さん、久住さん、バッチリです」

569 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 03:38:58.95 0
数分後、高度1万メートルの上空で高橋と久住は見事にミサイルを撃墜した
快哉の声を上げる他のメンバー

「やったよ愛ちゃん、小春、早く戻っておいで」

次の瞬間高橋と久住の姿が皆の前に現れる

「やったね」
「二人ともご苦労様」
「皆が力を送ってくれたから出来たんだ」
「それに上空でも皆の声がはっきりと聞こえました」

抱擁とハイタッチを繰り返すメンバーを微笑みながら見ていた光井だったが、不意に不吉なビジョンに襲われる
それは過去一度も垣間見たことのない終末のビジョン
説明の付かない不安に突き動かされながら、ダークネスの玉座の方に吸い寄せられていく
そこには大型のディスプレイがあり、世界地図が表示されていた

「ああっ」

悲痛な声を上げる光井の様子を見て新垣が歓喜の輪から離れて、近づいてきた

「どうしたの、愛佳」

優しく話しかける新垣に、光井はディスプレイを指差す
そこに映し出されたもの
米大陸から、ユーラシアの内陸部から、太平洋の真ん中から、欧州の国々から
中近東から、核保有を宣言している国、疑惑を持たれている国から多くの光点が突き進んでいる光景

「こ、これは」

二人のただならぬ様子に他のメンバーも近づいてくる


570 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 03:40:35.73 0
「どうしたんや」
「なにがあったと」
「光井、どうシた」


口々に話しかけるメンバーもディスプレイを見ると黙り込んでしまう
誰もが不吉な考えを抱いた
だがそれを口にすれば本当の不幸が訪れるのではとの思いが口を重くする

最初に言ったのはリンリンだった

「これは核ミサイルの自動報復装置だと思います
 以前、私のいた組織でその存在を聞いたことあります
 敵の先制攻撃や、テロで味方の兵士がいなくなっても、敵に報復するという…」

「そ、そんな馬鹿なことを」
「まさか」

「フハハハ、そのまさかなのだよリゾナンター諸君」

「お前はダークネス、さっき倒したはずなのに」

「確かに身体は滅ぼされた、だが人間の心の中に暗闇がある限り、私は復活できる
 今はこの電脳空間に意識を委ねてるがね
 そちらの中国のお嬢さんが言ったとおりだ
 先ほど発射したミサイルは上空で強力な電子パルスを発射した
 各国の戦略コンピュータが核攻撃を受けたと誤認し、自動報復装置を起動させるほどの
 世界中の核保有国から仮想敵国に向けて発射された核兵器は人類の9割を即死させるだろう
 残りの1割は核という悪魔の兵器をなぜ廃絶しなかったという悔恨と、閉ざされた未来への絶望 で、明けることの無い暗闇を彷徨う事になる
 これがナイト・オブ・ダークネス

571 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 03:41:53.33 0
「黙れえーーっ」

れいなは拳でディスプレイを割り砕いた
吹き出る血を気に止めず「何とかせんと」と声を振り絞る

「無理や、ダークネスに放った必殺技、ミサイルを落とす時使ったエネルギー
 もうどうすることもできん、終わったんや」

「愛ちゃん」

「すいません、うちがもっと早くこのことを予知できていたら」

「愛佳は悪くないよ、悪いのはダークネス
 それと核の自動報復装置なんて悪魔の兵器を開発した人間の心」
小春が吐き捨てる

そんな誰もが絶望にとらわれ、下を向いている中ただ一人天空に向かい念を送っている者がいた

「カメ、何してるの」
「ガキさん、私の風でミサイルの方向を人のいない場所へ」

予想外の回答に一瞬口元を緩めた新垣だったが、次の瞬間声を荒げる

「いい加減にしなさい、あんたの吹かせる風程度ではどうにもならないよ」
「だって、ガキさん
 こんなことで終わりになるなんて悔しすぎます
 あたしは最後の最後まであきらめたくありません」

メンバーの中で一番頼りないと内心思っていた絵里の反撃に言葉を失う新垣

572 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 03:43:33.43 0
「亀井、その話乗ったあるよ」
ジュンジュンが近づいてきた

「そう、私らの念動力もあわせれば一発ぐらいは何とかなるかもです」
リンリンが続いた

「しょうがないね、もうちょっとだけ頑張ってみる☆カナ」
久住小春が眼差しを上げた

「私もやります」
光井が涙を拭い立ち上がった

「いやいやっ、私もなの」
道重さゆみが覚悟を決めた

「まさか絵里がそういうこと言うとは思わんかった」
田中れいなが腕を撫した

「…みんな」
新垣里沙が皆を抱きしめた

自然と円陣を組んだ八人は高橋愛を見つめた
皆のリーダー
人生に光を与えてくれた人

「み、みんな こんな頼りないリーダーですまんかった」
高橋愛は嗚咽が止められなかった

「何を言うてるっちゃ」
「私達がここまで来れたのは愛ちゃんがいたからだよ
 皆そう思ってる」

573 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 03:44:49.16 0
あーしは、あーしらは、リゾナンターや」
「おーっ」

全員が手を繋いでできた円陣から九色の光彩が立ち昇る
それはやがて一つに解け合って上空に昇っていく
世界にとって最後の希望の光
それは美しかったが、何百発の核ミサイルの前にはあまりにも無力に思えた

「だめか、やっぱり力が足りんのか」
「もっとたくさんの人と共鳴しなければ、誰かいないの、ねえねえ誰か」


黒田麗奈は友人と待ち合わせていた
あの時、あの人と出会わなければこんな日々は来なかっただろう
楽しい時や哀しい時、生きることの喜びに心が震える時、麗奈は思い出す
自分を忌まわしい因習の残る村から救い出してくれた人、高橋愛のことを

「誰か、ねえね誰か」
傍で誰かに囁かれたような気がして周囲を見回す
やがて何かに突き動かされるように空を見上げる


穂村厚志はご先祖様代々のお墓を掃除していた
ミュージカルを見に上京する為に、盆供養の際には不在なので父親から仰せつかったのだ
夏の日差しに焼かれ、草むしりをしながらふと最近会っていない同級生のことが頭に浮かんだ
「あの時は酷い目にあったよなあ
 あいつの吐いたゲロを俺が吐いたことにしてくれって言われて
 お陰でそれ以来あだ名はゲロ男だからなあ
 そんなあいつも今じゃ月島きらりというアイドルなんだから」
芸能界のスターと片田舎に住む自分との一瞬の邂逅
人の縁の不思議に思いを寄せていると、それは聞こえた

574 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 03:46:32.14 0
「誰か、ねえねえ誰か」
場所が場所だけに一瞬驚いた厚志だったがやがて空を見上げその日差しの眩しさに掌で光を遮る
やがて恐る恐る指を広げていく


斉藤舞子は南海の無人島で大爆発があったという臨時ニュースを読む為にスタジオ入りした
ニュース原稿を頭の中に入れるために、ある少女のことを思考から遮断しようとしたが、無理だった
田中れいな―生き別れた、いや自分が捨てたも同然なのに、そのことを許してくれた妹のことを
常に一緒にいられるわけではないが、自分と同じ血の通っている人間がこの世界のどこかにいて、真っ直ぐ育っているという事実は舞子にとって何物にも換えがたい宝物となった
「しばらくあの店にも行っていないから、今度の休みの時にでも行ってみようかな」

「誰か、ねえねえ誰か」
スタジオ特有のざわめきの中、頭の中でクリアに響いたその声は、れいなの声にそっくりだった
急に胸騒ぎがしてきた舞子は、見えるはずも無いのに空を見上げた
スタジオの天井に遮られた空を


「あちゃー、今日も休業か」
行きつけの喫茶リゾナントの前であなたは落胆する
ボーイッシュで、ロリで、お姫様な店主と、ヤンキーの入ったウエイトレス
空気を和ませるアルバイト、疲れを癒してくれるリゾットに本格派のコーヒー
ある日偶然入ったその日から行きつけとなったその店に休業のボードが掲げられて
早くも5日
「まさか、もうあの娘たちに会えないなんて無いよな」と思いながら、踵を返して家に帰ろうとした時、その声を感じた

「誰か、ねえねえ誰か」

575 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 03:47:55.46 0
日本中で、世界中で
リゾナンターと関った人達からそうでない人たちへその声は伝わっていった
最初は不審に思った人たちも、空を見上げた時、そのことを感じた
9人の少女達の物語を
能力ゆえに受けた迫害の日々を
少女達が果敢にも運命から逃げなかったことを
世界の為に人知れず苦闘の日々を送っていた事を
そして現在も南海の無人島で、傷だらけになりながら戦っていることを

頭で考えたら到底受け入れられない真実を、人々は心で感じ、涙した
やがて世界中の人々は右手を高々と上げた
そうすれば少女達に感謝と共感が伝わるかと信じているかのように

もしその瞬間、宇宙空間から地球を観察している人がいたなら目撃しただろう
無数の核兵器が生み出す破滅の閃光を
その直前に地表を蒼い光が覆ったことを
殺戮から命を守るかのように

世界中は孤独な魂で満ちている
孤独な魂は暗闇に魅せられていく
でもたとえ暗闇に囚われても、誰かの声に耳を傾ければ
誰かの為に声を上げれば、心に一筋の光は生まれるだろう
絶望と悲しみから立ち上がった彼女達、リゾナンターのように


576 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 03:53:44.43 0
>>568-575

何このドラゴンボールオチ(爆
「共鳴者」の作者さんの話、普通の人間がヒーローを助けるっていうのを
自分なりにやってみようとしたら、こんな風に暴走してしまった
ああ、あとないやいさんの最新の話、リゾナンターが共鳴して多数の人の
心を読むという話にも影響を受けたのかなあ
あれとは逆向きですね
何にせよすまんでしたホゼナント

577 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 04:59:32.28 0
イメージとは認識だ。
人の認識の原風景。
意思や感情、思想、論理の集合体。

始まりも終わりもない、混沌の世界。
変容し続けることで認識し、人の意識でそれは形成される。
理解するものではなく、感じるものだった其れ。

やがて其れは、狂暴な存在となって人間に固定化されて理解する。
理解しながらも変容し、イメージは次々と書き換えられていく。
「心」に刻まれたイメージは二重、三重へと膨張し、合成され、徐々に形を求めるようになった。

 ―――それが、人々が抱く『人間』の本質なのかもしれない。


578 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 05:00:29.48 0

 念写能力(ソートグラフィー)

心の中に思い浮かべている観念を印画紙などに画像として焼き付けるチカラ。
それは超心理学において透視能力とも酷似する。
現前していない感覚の経験をしていない現象や物体が対象となるが、決して予知ではない。

心的イメージは、様々な意識的コントロールの度合いを持つ存在。
やがてそれは一つの"世界"となり、精神的空間の中で生まれ、"具現"した。

  幻術(ハルシネーション)

広範囲に存在する対象者の精神を支配するチカラ。
人間の精神面における隙を突いた暗示であり、相手の行動を精神面から抑制してしまう。
精妙な幻術は、見る者にあたかも本物のような感覚を植えつける。
鍛錬を積めばその幻を本物にする事も可能。
だが里沙の精神干渉とは違い、あくまで"後押し"をするモノだ。

 それが、小春が初めて発現した異能力であり、"世界"と向き合った瞬間だった。



 「…ではこれから取材に入りますので、準備お願いしまーす」
 「はーい!」

楽屋のドアが開き、スタッフの姿を確認すると、小春は満面の笑顔で受けた。
ふと、スタッフと入れ違いで入ってきたマネージャーが小春の前にある写真に目を留めた。
その視線に気付いたのか、小春は素早く机の裏へと隠す。


579 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 05:02:00.76 0

 「何だかたくさんあるわね。どこか行ったの?」
 「あ、はい。この前のお休みに遊びに行ったんです♪
 でも恥ずかしいから見ないで下さいよぉっ」
 「へぇ、良かったらその話も記事に載せてもらわない?
 今回は日常的な話も入れ込んでもらおうと思ってたところだから」
 「ホントですか?じゃあどれか貼り付けてもらっちゃおうかなぁ♪」
 「じゃああっちで待ってるから、なるべく早くね」
 「はーい☆」

ドアが閉まる音が鳴った途端、小春は満面の笑顔を文字通り"消した"。
再び写真へと視線を落とし、溜息を吐く。

 "此れ"をあんな子供向けの雑誌になんかに載せたら刺激が強いだろうな。

他人事のように思い、一枚を手に取る。それは、"世界"に存在する有り触れた情景。
ダークネスという『闇』が生み出すイメージ。久住小春の"具現化した"空間。


 ―――それは、まさに地獄絵図のよう。

鉛色の雲に覆われ、果てしない砂埃に閉ざされた戦場。
誰も彼もが死んで、死んで、ただ死んでいった。

血に染まる世界に吹き荒れていた激しい風はいつしか止み、静寂に包まれている。
異能力によってすり鉢状に陥没する幾つもの地面。
建ち並ぶコンクリートの残骸はガラス状に融解したまま尚も赤熱し
この地に叩きつけられた攻撃の凄まじさを物語っていた。


580 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 05:04:29.55 0

戦場跡を歩くと、爆発に巻き込まれて炭化した亡骸があちらの構成員によって運ばれていく。
銃殺や刺殺、撲殺に絞殺という何十もの「殺し合い」。
闇に取り込まれたような黒い服を血に染め、苦悶に見開かれた目を空に向け
小さな手を必死に伸ばして事切れた、まだ幼い『敵』 

 だが、これは戦闘なんかではない。異能力自体の『虐殺』だ。

自分と全く変わらない、子供たちの亡骸が其処には映し出されていた。
これが、―――小春が感じているイメージ。いつか来るかもしれない、『闇』のイメージ。

 「力を貸してほしい。私たちには仲間が必要なの」

そういった"リーダー"は、この映像を見たらどう思うだろう。
またあの時の、"逆念写"と偽ったあの時のように。
何も言わずに、この先の"未来"を信じようとするだろうか。

正直言えば、小春はまだあの時を忘れては居ない。
『闇』を消すためのリゾナンターの中に居ると思われる『裏切り者』。
あの時は大半が小春に対して良くは思って居なかった。

それでも、それを分かっていながらあの提案をしたのだ。
"仲間"の居る中で抱き続ける孤独が、そう叫んでいたから。

 「…私は、皆とは違うんだから…」

写真を無造作に鞄へと押し入れると、小春は部屋を出た。
今は仕事だけを考えよう。今は、今だけは『久住小春』ではないのだ。


581 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 05:05:33.33 0

―――不穏な気配は、そのスタジオ全体を覆い尽くしていた。
これが、ダークネスが科学的に開発したという『結界』だろうか。

 「…久住小春ちゃんだね」
 「貴方がダークネスの人?」
 「別にそんなに警戒しなくても良いよ。私は何もしないから」

作られたセットの椅子に、笑みを浮かべる白衣を着た女性が座っている。
照明や家具もそのままな上に、女性の趣味なのだろうか。
テーブルには二人分の紅茶とケーキが置かれてあった。

 「何だか喫茶店チックで良いね。こういうところで食べるのなんていつ振りだろ」
 「…用件を早く言ってください」
 「毒物なんて入れてないよ。糖分は脳にとって重要な栄養源。
 無粋な真似をするなんて愚かだと思わない?」

そう言い、女性はフォークで切り取り、口に入れる。
それでも小春は一切の油断を見せないように椅子へと座り、ただ見据えた。
「しょうがない」とでも言いたそうに溜息を吐くと、紅茶を一口含む。

 「何かアレだね。肝が据わってるって言うか、私が居たことの疑問とか、動揺が全く無いね」
 「…そっちがリゾナンターに対して何かあるとしたら、一つしかないじゃない」
 「あーうん、普通に考えればそうなんだろうけど。あのさゆが"教育係"とは思えないなって」

―――ピクリと、小春の顔が曇る。
あさ美は何事も無かったかのようにケーキへとフォークを刺す。
気を緩むな。警戒しろ。そう自身に言い聞かせながら、小春は苛立つのを堪える。
相手は科学者。人間という一つの実験体を知り尽くしている存在。

呑まれれば、負ける。


582 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 05:06:20.17 0

 「…道重さんを、知ってるんですね」
 「うん。知ってるよ、あの子のクセとか性格とか、能力とか全部」
 「自慢みたいに聞こえるんですけど」
 「悔しい?」
 「そんな訳ないじゃないですか、ただの教育係ですよ?」
 「そっか。あとれいなも知ってるよ。あの子は人見知りだから、貴方の扱い
 もそうとう不器用なんじゃない?」
 「…そうですね。もう完全に嫌われたほうがスッキリするんですけど」
 「でもあの子は優しいから、戦いでも前線で戦ってるんだろうね。
 貴方達を守ろうって躍起になる姿が簡単に浮かぶよ」

動揺を誘うための心理的言動。この場作りもその為。
嫌な性格、小春はそう思い、わざと溜息を大きく吐いた。

 「…まさかそんな話をするためにこんな事をしたんですか?」
 「怒ってる?」
 「理解が出来ないだけです」
 「じゃあここからは別に独り言だって思っても良いよ。強制はしないから」
 「……」
 「小春ちゃんはさ、トッペルゲンガーって知ってる?」

ドッペルケンガー。二重の歩く者。
生きている人間の霊的な生き写しであり、自身と瓜二つの身なりを持つ存在。
そして、邪悪なモノだとされている。
自分の姿を第三者が違うところで見たり、自分で違う自分を見る現象が此れの成り立ち。

 「「寿命が尽きる寸前の証」っていう伝承があったから、人間は
 『闇』だって恐れていたんだろうね、まるで自分が自分を殺しに来るって」

だがこの現象にはある科学者の研究によって解明された結果が在る。


583 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 05:11:07.52 0

それは脳のある領域に脳腫瘍ができた患者が見るというもの。
この脳の領域は身体的心像を司ると考えられ、機能が損なわれると認識上の感覚を消失する。
そしてあたかも「もう一人の自分」が存在するかのように錯覚するというモノだ。
他にも脳腫瘍に限らず、血流の変動による脳の機能の低下によっても起こる事が判明されている。

 「このように脳がなんらかの機能障害を患い、死期が近い人がドッペルゲンガーを見る
 っていう事からその伝承が生まれた、で終われば良いんだけど、第三者の目撃が
 認められているうちは、まだオカルト的見解が残ってるってワケ」
 「…それが、何なんですか?」
 「うん、まぁこれからが本番なんだけど、そもそもこの研究の大本って何だと思う?」
 「おおもと…?」
 「このトッペルゲンガーっていう存在が出来た理由…みたいなものかな」
 「それは、その脳の病気が…」
 「それは結果だよ。トッペルゲンガーっていうものが『闇』だって思われたそもそもの理由」

自身と同じ存在を第三者が見たり、自分自身で見る現象の成り立ち。
人の中で歪んだ混沌の世界という心理的空間から生まれた感情。―――それは、恐怖。

 「先入観、いえば固定観念だよ。人は『闇』が恐ろしいものだっていうのが当たり前になってるんだ。
 それが通常ありえないものへと変えて、人へ人へと巡っていく。小春ちゃんに近いものだと、イメージかな」
 「イメージ…」
 「人は自分で認識しないと納得しない。認識できないものが怖いから。
 そしてイメージは人の形をしていく、それがトッペルゲンガーが出来た理由だと私は思ってる」
 「…でもそれはあなたの仮説ですよね?」
 「多重人格っていうのがあるほどだから、間違っては無いんじゃない?
 それに、小春ちゃんも分からないことは無いでしょ?」
 「……」
 「心の中に思い浮かべている観念を映し出す念写能力の保持者であり
 他者のイメージの中で生まれた『月島きらり』という人間が居る貴方なら」
 「……っ」


584 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 05:13:51.40 0

『月島きらり』
それは、この"世界"の『久住小春』の名前だ。
デビューからわずかな時間で芸能界におけるトップアイドルの座に上り詰めたという経歴によって
普通の田舎者の女の子がトップアイドルへというその道に誰もが憧れ、希望を抱く。
―――それが、小春に"世界"が示したイメージそのものだった。

 「常識?非常識?そんなのは自分の中にある心が決めるんだよ。
 全ての科学も解明者によって結果付けられたものに過ぎない。
 だから貴方にも興味はあるんだよね、心像世界と現実世界を行き来して尚も『光』を求め続けてるその心が」
 「…小春は…」
 「『闇』が怖いっていうのは貴方の固定観念だよ。
 トッペルゲンガーという自身ではない自分に怖がるように、『光』という常識に
 捉われてる内は、ただただ怯え続けるだけ。
 まぁ違いがあるとすれば、貴方の異能力は病的なものじゃないって事かな」
 「……」
 「同時に、『光』がまた希望だっていうのも、人の固定観念だと思わない?」
 「ぇ…?」
 「光に頼ったままだと、頼りすぎて自分ひとりじゃ『闇』の中も歩けない。 
 だからだよね、貴方がまだ、あそこに慣れてないのは」

―――言葉が、出てこなかった。
小春は愛のように精神感応は持っていない。
だがこの職業についてから、人間の中にある意識、思想なモノは手に取るように分かった。
だから信じられない、信じるのが怖い。

 自分にとって『光』だと思っていた道が、結果的には『闇』だった事に気付かされた。


585 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 05:15:41.99 0

だから、"仲間"なんてものに執着心を感じたのかもしれない。
自分を裏切らない、信じられるかもしれない、分かり合えるかもしれない。
そこに形となって出来た『光』ならまだ、救いがあるかもしれない。
―――そして出てきたのは、『裏切り者』という『闇』

 「…じゃ、そろそろ予定時刻だから帰るね」

気付くと、女性の前にあったケーキは全て無くなり、お皿さえも消えていた。
立ち上がり、耳に手をかざして何かを呟くのを見て小春は慌てて立ち上がると、女性に叫んだ。

 「だからって、闇が希望だなんて思わない!」
 「それも先入観だよ。『光』の中でただただ見てるだけだからそう言えるの。
 『闇』だけに全部押し付けてる間は、チカラを完全に使いこなせる事は絶対に無いんだよ」
 「…っ、私、貴方が嫌いです」
 「……私は紺野あさ美って言うの、久住小春ちゃん。それと、その気の強さがアダにならない様にね。」 

笑みを浮かべて、あさ美は消えた。
瞬間、異様な空気は無くなり、何事も無かったかのように人が集まってきた。
マネージャーがスタッフと話をしていた後、小春に気付く。

 「ごめんなさい。ちょっと手違いがあって時間が遅く……?どうしたの?」
 「…なんでも、ない」
 「…?あら、何でケーキがここに……」


586 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 05:16:12.43 0

―――それはあなた自身が向き合わなければいけない問題だから

あの時の感情に似たモノが、身体の中で沸き立つ。
 
 「小春だって、分かってるよ…そんなこと…」

下唇を噛み、小春が呟いた言葉は誰にも知られること無く闇に消えた。
一瞬パチリと、手に煌く一筋の光さえも。


587 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 05:27:10.98 0
>>577-586
以上です。
何だかいろんな作品とリゾナントさせて頂きながら迷走しているのがバレb(ry
しかもいろいろと消化しにくい駄文で申し訳ないですorz

>>576
お疲れ様です。
普通の人間がヒーローを助けるというのはなかなか魅力的ですよね(笑)
自分も共鳴者の作者さんの作品にはかなり影響を受けているような…。

ではもう一眠り…は出来ませんね(苦笑)仕事の準備します。


588 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 06:36:00.22 0
うわぁ〜!
たくさん来てる!!嬉しい!
通勤の電車の中で読ませてもらいます!

589 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 06:44:30.65 0
止まらぬラッシュ 鳴り止まぬ共鳴
このところ作品投下の勢いすごすぎやしませんか?w

>>576
最終回っぽくていいですね
過去にリゾナンターと関わった人たちが出てきたところでテンション上がりました
共鳴の力はリゾナンターだけでなく、全ての人に降り注ぐ
お約束かもしれませんが、胸が熱くなりました

>>587
相変わらずレベルたっけーですねw
念写と幻術って別個の能力だと思ってたけど関連し合ってたんですね
そこからもうひとりの自分とドッペルゲンガーの話に繋げたり
さらに光と闇の話に繋げたり…ほんと発想がすごいです

590 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 07:23:45.33 0
す、睡眠不足なんかじゃ「ないやい」!

>>576
共鳴者さんの話は本当人に影響を与えてくれましたね
ドラゴンボール的な話とのことですがこういう話大好きです
アレンジリゾナント?ありがとうございました

>>587
相変わらず丁寧に練り込まれた能力設定に人物達の魅力が
詰まってますねいやはやどこからその発想がわくのか教えて欲しいものですw

今日も1日頑張っていきまっしょい!

591 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 09:23:45.79 O
うぉっと!

592 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 11:11:41.13 0
>>587
既存の設定を上手く使いながら独自の発想で流麗な文章・・・
人物描写も魅力的でまさに完璧です!な作品具合に嘆息します
嫉ましいくらいの才能ですねえw

色んな作品にリゾナントして・・・という部分は特にこのスレにおける理想形と言えるかもしれませんね

593 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 12:11:57.20 0
今日も元気にホゼナント

594 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 13:15:40.41 0
こちら後方支援部保全班、予定通りポイントαに到着
これより現場の保全を開始します

595 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 14:17:23.49 O
こちらポイントβ班
引き続き保全します

596 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 14:22:34.33 0
なんか急に圧倒的にかっこよくなったなホゼナンターw

597 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 15:02:48.24 O
ホーゼニャンター(*´∀`)ノ
カッコぃぃ?

598 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 15:05:32.98 0
ポイントαよりポイントβへ。迅速な保全、感謝します
リゾナンターの受け入れ準備完了、待機中

>>596
職務意識にちょっとした変化が起きただけさ

599 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 15:39:54.04 0
了解
周辺エリアの保全をダブルチェックで確認・・
リゾナンターを新宿へ転送開始

600 :テラサボリンヽ( ゚∀。)ノ:2008/08/11(月) 16:40:40.83 O
規制解除らしいぜやったぜホゼナント!!

601 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 17:29:43.68 0
これでホゼナンターD班が長期収容から帰ってこれるのか!

602 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 18:23:45.88 O
ホゼナンターD班到着

603 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 18:53:29.09 O
き、奇襲だぁ!
E班の連中がダークネスの奇襲を受けて大変な事に…!

604 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 19:50:51.86 0
E班より本部!E班より本部!

至急応答願う! ダークネスの小隊に奇襲攻撃を受けた!

銃火器にて応戦中だが、持ちこたえられそうにない!

本隊の応援を要請する!

被害状況は、負傷者5名、死者3名!

至急応援ねがう!至急応援ねが・・・・・・・・


605 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 20:41:53.78 0
リゾナンター

606 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 20:53:04.85 0
ホゼナンターにも異変が(震)

>>587です。
ご感想有難う御座います(平伏)
能力に関してはほぼ自分の推測の中の産物なのですが
>>9にまとめてくださっているのを拝見すると
どこか複数能力保持には共通点があるような気がしまして。

こうして能力の見解をさせて頂けるのは、作者さんや作品のおかげ
だと思ってます、改めてお礼を申し上げます。
…作品のタイトルなのですが、さてどうしよう(滝汗)


607 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 21:06:52.67 0
E班からの通信途絶より1分。
後方支援本部の司令を担当する准尉はその頭脳を巡らせ知識と経験から
部隊に出すべき指示を検討していた。

「准尉! ご決断を!」

逸る下士官を制し、准尉は忙しく動き回る人員を睥睨し、口を開いた。

「諸君に尋ねる。報告によれば敵は一個小隊、場合によっては中隊以上を
 投入している懸念もある。対して我々から出せる戦闘要員は分隊がせいぜいだ。
 圧倒的な火力の不利もあるだろう」
「では准尉は、部下を見捨てるおつもりですか?!」
「そう急くな。その前に、我々後方支援部の任務はなんだ。そこの士長、答えろ」
「はっ! 現場の保全、及び"異常"収束までの前線戦闘員への支援であります!」
「その通りだ。では諸君、敵の小隊はその任務を担った我々にとって何だ?」
「保全の妨げになる危険度の著しく高い、排除すべき要因と考えます!」
「よろしい。ではやることは決まっている。通信、衛生、その他非戦闘員も今すぐ
 予備の火器を装備しろ。私も含め全員で出る。敵は保全区域から一人残らず排除だ。
 生死は問わん! 以上だ!」
『了解しましたッ!』

608 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 21:10:17.40 O
こちらD班
下痢に侵されながら到着

609 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 21:20:26.23 0
>>607
准尉に惚れた!

610 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 21:21:28.24 0
「Rあなたには思想がない、感情だけ」
「ドクターマルシェそれは違うわ、思想は感情に宿るのよ」

・・・

一人のホゼナンターは言う。
「新しい波が生まれたよ、共鳴によって。闇の波動は打ち消される」

ダークネスホゼナンターは空虚な心を隠そうともせずに吐き捨てる。
「無意味だね、ヌーヴェルヴァーグも過去の遺物になる」





保全

611 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 21:52:45.39 O
おまいらどんだけかっけーんだよぉw
E班の生存者は一体何を見たのか・・・!?気になるぜぇ

612 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 22:48:10.33 O
バスに揺られてホゼナント…とか書くの恥ずかしいね

613 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 22:48:57.01 0
     ┃
     ■   良スレじゃ
    oノハヽo
   从*・゚。゚・)    /ヽ
   (゚。ヽy/。゚jつX) ●.)
   <,,ノ∞ヽ,,>   \ノ バッ
  .( # # # # # # )

614 :名無しじゃないやい:2008/08/11(月) 22:58:33.09 0
……誰か…誰か聞こ…えますか?
リ…ゾナントイ…エローです……こちらの情勢は現在不…利な状況です…
…生存者が居るのなら……援軍を…援軍という名のリクを…お願…いしま…す…


615 :名無し募集中。。。:2008/08/11(月) 23:24:13.54 0
>>614
「保全 SIDE Darkness」にリゾナントと言うか、対抗した作品が読んでみたいです
闇に魅了されて取り込まれてゆく人を救うような話が読んでみたいです
自分で書いてみようとしたけど上手く書けなかったので放り出してしまいましたもので・・・
ないやいさんならどう書くのかなぁなんて思ったりして・・・

>>577-586
この作品の闇に対する問答も最高に面白かったもので
なんかそれぞれの作者さんの闇に対する回答が読んでみたくなったりしました

616 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 00:06:11.57 0
保全!

617 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 00:54:12.16 0
ホゼット

618 :名無しじゃないやい:2008/08/12(火) 01:00:58.76 0
>>615
了解です…あえて自作の中で明確な正義・悪を書いていない自分ですが
この話を書くことは自分自身へのステップアップとなるだろうと思うので
今までの中で最高難度のリクエストでありますが受けさせてもらいます
まったりとお待ち下さい(そしてまだまだリクは受付中ですと言っておくw


619 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 01:32:34.84 O
おやすみリゾナンター

620 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 02:25:26.89 0
おやすみ戦士達

621 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 02:49:36.73 0
>>618
ありがとうございます!
楽しみに待ってます!

622 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 04:14:16.43 0
後方支援部夜間保全班

623 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 05:26:29.70 0
朝のうえぇおうぅえぇ

624 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 07:11:26.48 O
おまいらが前線で命をかけていると言うのに…俺ときたら。
ちくしょうめ。・゚・(ノД`)・゚・

625 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 08:06:09.84 0
後方支援も大切なんだ
お前がいなきゃ前線も安心して戦えない
全員で戦ってるんだよ

626 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 08:21:21.97 O
規制解除にさっき気付きました
解除後初ホゼナント

627 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 09:30:05.71 0
仕事先からホゼナント

628 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 10:54:20.98 0
プレザーベイション ―保全能力―

それはあまりに弱いチカラ
しかしそのチカラがあればこそ世界は保たれる

そしてそれは・・・全ての者がが持つチカラ

629 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 12:20:19.02 0
今、ホゼナンターが熱い

630 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 12:50:41.94 O
負けられない保全が…そこにある…!

631 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 13:49:49.57 0
保全の火を絶やすな!
彼女達が駆けつけてくれるその瞬間まで持ちこたえろ!!!

632 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 15:14:52.51 O
うぉぉおおお!!

633 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 16:17:15.97 0
微力ながらホゼナントするであります!!!

634 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 16:18:07.29 0
一人ひとりのチカラは小さくとも・・・
共鳴しあったとき それは強く・・・蒼い光を放つ

635 :名無し募集中。。。:2008/08/12(火) 17:01:45.64 O
プレザーベイション能力発動!

425 KB
★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50


read.cgi ver 05.05 2022/08/31 Walang Kapalit ★
FOX ★