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リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ 第13話

1 :名無し募集中。。。:2008/08/01(金) 19:56:00.60 0
<一体、何処に行くって言うんだ
   _, ,_
川*’ー’)<<胸の高鳴る方へ

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360 :名無し募集中。。。:2008/08/08(金) 03:38:52.91 0

*  *  *  *

その日、朝から空が不機嫌だった。何か嫌な予感がした。

昔から嫌な予感だけは当たるもので、
店を閉めたその後すぐ、小さな出動要請が鳴り響いた。


「ちっさいですね…反応」
喫茶はもう一つの活動をする上での大切な収入源。
なっちとあたし。明日の仕込み、レジ締め…やらなければならないことは多い。

「あーし、一人で先に行きますよ。」

一人での行動。
確かにあの大きさなら、今の…いや出逢ってすぐの愛ちゃんでもまかせて問題はなかった

なっちに顔を向ける
「愛ちゃんに関するものは、“預かって”ないよ。じゃあ、お願いして良い?」

頑張ります、そう体全体で叫ぶと愛ちゃんは夜に溶けた


その数十分後―あたしが勝手に彼女に組み込んでいた非常ベルが、木霊した



361 :名無し募集中。。。:2008/08/08(金) 03:40:11.14 0

一人急行したアタシの目に飛び込むのは、拘束された、愛ちゃん。

何があって、ああなった?
黒い防護服。見慣れた、否、殺しなれた服―ダークネスの下っ端構成員の証―
その手から伸びる見えない何かが、愛ちゃんの首に巻きついている。
どれも、愛ちゃんを拘束するに足りる力とは思えない

能力者として、何か、特殊な部類なのか?
まぁ、良い。そんなのあたしの前では、関係ない。

「酷い死に方が良い?楽な死に方が良い?」
何も言わないそいつから感じ取れる困惑。
私の名前は随分と知れ渡っているようだ…愉快。

あたしの大切な人を傷付けたらどうなるか、身を持って知るべき。
命を捧げて、この獰猛な魔物に。…今日は…目でいこうか。

 ―ジャッジメント・アイ―

能力を発動した目で、そいつを捉える。
緑と赤で構成されたあたしの視界の中で、天使と悪魔が動き回る。
あいつの心に流れるのは正義?悪?

悪魔は無残に天使を殺すと、判決が下された

      【死刑】


362 :名無し募集中。。。:2008/08/08(金) 03:41:04.79 0


「っがっ…」

胸元を押さえながら苦しむそいつの目には映らない。

アタシの目にだけ映る 地獄の番犬ケルベロス 

黒光りするその狂犬は私の審判眼に依拠する、魔獣

形は、あたしが与えた

何か大きな刀のような牙で噛み付き、対象者の内部から命を削る。
あたしが眉間に皺をよせることで、徐々に威力を増す。



  どう死にたい?ねぇ、苦しい?




363 :名無し募集中。。。:2008/08/08(金) 03:42:04.50 0

「ごとーさん!もうやめて!」
泣き叫んだのは、愛ちゃん。
甘いね、そんなに人が死ぬのを見たくないの?それじゃ、何も守れない。

「どうして殺しちゃいけないのか、理由を言えるの?
 今ここで息の根を止めないと、またどこで何をするかわからない。」
苦しむ戦闘員。優しくいたぶってるから、まだ死なない。酷く楽しい気持ち。

「この子はそんなこと、せええん!」
泣きながら、今度はわざわざあたしの体にしがみ付く。

ああ、そうか、心が漏れ出したのね、首を絞めてたから、あの戦闘員。
死ぬと決まった人間の叫びは、そりゃ苦しいもんでしょう。
死にたくなくて口だけの反省を繰り返す。
可哀想だな、愛ちゃん。そんな声まで聞こえて。

「同情する気持ちはわかる。でもこいつはここで殺さなきゃいけないの」
どうする?止めたいなら、愛ちゃんも…
そんな脅しで、殺しを続ける。

「…良いですよ」
愛ちゃんはアタシから離れると、審判眼の照準に飛び込む。
バ…そんなことしたら…

再び現れる、天使と悪魔。
結果は目に見えてる。…この裁判に無罪は存在しないから。


364 :名無し募集中。。。:2008/08/08(金) 03:42:41.02 0

ケルベロスは、噛み付いていた獲物から一度身を離し、
新たな獲物―愛ちゃんにも牙を立てようと歩み寄る。

  なんで、なんで。敵に?しかもあなたを殺そうとした、敵に。

この眼の仕組みを知る愛ちゃんは静かに目を閉じて、背筋を伸ばした。
そこに食らいつく、狂犬。

「ごとーさんも、ホントは思ってる!
 人なんて殺したくないって、そう思ってる!」

痛みに震える体と、確固たる精神。
ダメだ、この子を殺しちゃいけない。本能がそう叫んだ。

アタシは踏ん張って、眼を閉じようとする。
殺しの中断。こんなことしたことない。視界が歪む。どうして、あたしがこんなこと…

無理矢理に瞼を下ろした。眼球の痛みにアタシは声を上げ、崩れる。
瞼が開かない。そんなあたしに駆け寄ってくるのは、愛ちゃん。

「ごとーさん!ごとーさん!!」
見えなくてもわかる、彼女はアタシの為に泣いている。
理不尽。不可解。この子も、アタシも。

気配だけで、さっきの敵もよろよろと立ったことがわかった
「逃がしてあげる、でもこんなことをするのは、今日限り。」
闇の世界の住人失格の大きな足音を立てて、逃げていく。
真っ暗な世界で、泣き続ける愛ちゃんの声だけが、光の帯のように繋がって、回る。


365 :名無し募集中。。。:2008/08/08(金) 03:43:34.53 0

次に目が開いた時、愛ちゃんは、アタシにしがみ付きながら泣き寝入っていた。
あたしの目からは、一筋の赤い液体。

聞きたくはない。
でもきっと、この自分の殺しの力を恨んできたアタシの心は
胸の中の彼女に届いてしまってるのだろう。

正義の中に身を置いたつもりはない。
人の命を裁くことでしか、アタシはアタシの存在理由を見出せない。

でも、きっといつか、それを否定される。
それは、彼女が次に目を覚ました時、ほんの一瞬先かもしれない。

   後藤さんは、間違ってます

それを救いと言うとしても、あたしには明るすぎた。
あたしは闇の中にいすぎた。ただ隠れていたかった。

不意に訪れたならば受け入れたかもしれない。
でもこの子の側にいることは、見えない時限爆弾を抱えながら生きていくようなものだ。


臆病者と罵られても…耐えられない、そう思った。 



366 :名無し募集中。。。:2008/08/08(金) 03:44:53.20 0


腕の中のこの子を拾った あの日と同じ、空が泣く、今日


アタシはロフトとアタシの飼い主ををこの子に託して、

再び、独り当ても無い闇の世界の住人に戻った。


ばいばい、アタシの最初で最後のペット

これからはなっちの言う事よく聞いてね
アタシと違って、あなたは良い子のはず。


次は、敵になってても、アタシは容赦しない





だから、    アタシを     助けてよ。



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