5ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ 第12話

1 :名無し募集中。。。:2008/07/19(土) 16:42:15.91 0
<一体、何処に行くって言うんだ
   _, ,_
川*’ー’)<<胸の高鳴る方へ

前スレ
リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ 第11話
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1215432711/

まとめサイト
 PC:http://resonant.pockydiary.net/index.html
携帯:http://resonant.pockydiary.net/index.cgi

掲示板 (感想スレ、作品題名申請スレ、あとがきスレ他)
http://jbbs.livedoor.jp/music/22534/

テンプレ>>2-16ぐらいまで

668 :名無し募集中。。。:2008/07/27(日) 15:44:04.36 0
[Ai-Rena](08)505 『覆る偶然と繋がりゆく必然』
この話の続きです。長いので前半9レスを投下させて頂きます。


*  *  *  * 

 警察です お前 おかーさんなんか嫌い れいな 即死で 行って来る もう
 怖い目 亡くなりました れいな 初めまして 一人でいなさい ガードレールに
 田中さんの家ですか どうして外に出る 要らない れいな 軽い女 高橋愛です
 さゆ 絵里はね いつかきっと もうお前は要らない ずっとすっと…仲間


      …何かあったら        …近付くな…


「っ……っはっ…は…。ゆ、夢…」

時々見る、その夢。今までの様々な記憶のピースが再生されて、れいなに襲い掛かる
良い思い出も、悪い思い出も組み込まれた自分という名の大きなパズル

そして、最後に再生される映像は、見に覚えのない物体
黒い、丸いものがくるくると回る…
やがて回転は早まり、れいなに2つの言葉が投げかけられる

「何かあったら…」「…近付くな」

何か意味がある言葉なのか、まったくわからない。
幼い頃から、この順序は変わらず、聞こえてくる言葉も変わらない


669 :名無し募集中。。。:2008/07/27(日) 15:45:10.16 0

水を求めにきたキッチンを照らす、宵の月。
夜が黒ではないと自分に教えたのは、自分のパズルに組み込まれた、あの同居人。
彼女によれば、夜は気高い、青らしい。
れいなと同じやでなんて、そんな言葉、言わないで欲しい。本当に照れる。

夢の形が変わったとすれば、最近は良いピースばかりが増えているという事。
無理矢理に見せられたそれではなく、自ら脳内で再生する。

仲間の顔…お客さんの顔…
何度も繰り返すうち、震えもおさまってきた
以前のように、やみくもに振るった拳で打ち消すこともなくなった。

でも、二つだけ…最近のものなのに、黒いピースが混じる
一つ目は、あの科学者の言葉…
「れいなの力があれば、異能力を消せるかもしれない」

震えの止まった両の手で、頭を抱える。
ペットボトルから零れた水が、月の光に照らされる。

自分には特別な力がない。それは、リゾナントに来て以来のコンプレックスだった。
必死に鍛えても、共鳴増幅があるなどと言われても、真の意味で、皆の役に立っているのか、不安でならなかった。
最初は羨ましさからくる感情だった。
でも、すこしずつ彼女たちと接するうちにわかった。苦しみが、孤独が。
自分の過去が、皆と比べて幸せだったとか、そんなことは思わない。


670 :名無し募集中。。。:2008/07/27(日) 15:45:51.89 0

彼女たちが、自分を孤独から救ってくれたから。
彼女たちを危険とみなす、世の全てが許せなかった。

外のせいにしていた。周りが変わらないから、彼女たちが苦しむと。
でもその環境は変わった。自分の番になった。
自分が何かを捧げれば、彼女たちの苦しみが取り去られるのかもしれない…

愛ちゃんは、それを必死で止めた。
でもどうだろう…この世界に苦しむ全ての能力者を解放できるなら、
ただ、大切、仲間という理由で自分を縛る愛ちゃんが間違っているのかもしれない
恐ろしい考えだと思う。でも、自分が犠牲になれば…愛ちゃんも…みんなも…


首にかけた、ロケットを取り出す。

もう一つの黒いピース…それは、復讐
最近の出動。どうしても、そのことを意識してしまう。
ダークネスが、親の敵。そう思うと、身体は強張った。
それは、自分が今までの攻撃の手さえ、戸惑いを帯びたものに変えた。
自分がどこか、復讐の為に攻撃をしているのではないか、という不安。
そして心のどこかに本当にある、まだ見ぬ復讐心。

この攻撃で何かが変わってしまうのではないか。

その気持ちが、動きを鈍らせた。
もう、どうすれば良いのだろう。この感情を抱えたまま。


671 :名無し募集中。。。:2008/07/27(日) 15:46:31.35 0

ふと、ポケットの震えに気付く。メールだ。誰、こんな夜更けに?


「絵里やん…」
ありえない話ではない。普段よく、この時間彼女の病院にお邪魔する。
今日はその日ではなかった。そしてこんな風にメールが届いたこともなかった。
少しおかしいな、と思ったその気持ちも文面を見た瞬間にすべて消えうせた。



 話したいことがあるの。
 れいなの、家族のことで…

 病院の屋上で、待ってます。




672 :名無し募集中。。。:2008/07/27(日) 15:48:24.98 0
「れーな!!」
少し悪い手を使ってたどり着いたその場所。
絵里の背中に広がる、濁った星空。

彼女は何かを握り締めながら自分の下に走り寄った
聞かなければならない。一体何の話があるのか。

「ジュンジュンから、いつ聞いたの!?」
それにも拘らず、先に質問を投げたのは、絵里だった。

「ジュンジュン…って何のこと?れーなは、絵里に呼ばれ…て」
うそ。あたし、れーなに呼ばれて来たんだけど?
悪い冗談かと思った。でも違う。絵里が差し出す液晶画面に浮かぶ、れいなからのメール。

 ジュンジュンから聞いた。あの写真のことで聞きたいことがある。
 ごめんやけど、屋上まで出てきてくれん?

要約すると、こう。つらつらと長い…悔しいけど、まるでれなのメール。
誰がこんなことを?一体…なぜ?

「れーなじゃないなら、一体だれがこんなことー?」
「わからん。けど、絵里ここはヤバイ。早く出…」
言い切る前に、地面が黒く染まる。ヤバイ。もっと早く気付くべきだった。
絵里がこんな風に呼びつけるわけなんかないのに…

「な、なにこれ、ね、眠い…」
いつも比較的とろんとした絵里の目が、完全に眠気を帯びる。
膝から崩れ落ち、地面に倒れかけるのをすんでのところで抱きとめる。
黒き光は、屋上をすっぽりと覆った。
おそらく空から見れば、大きな立方体になっているのだろう。もっとも、見える目があれば、の話だ。


673 :名無し募集中。。。:2008/07/27(日) 15:49:35.51 0

―声が、しない―

この黒い壁には共鳴の断絶の効果でもあるのか。外からの援軍は期待してはいけないようだ。
絵里を見る。決して危ない状態などではない。
むしろただ単に睡眠を欲しているように見えた


「やっほーれーな」


背後から声がして、慌てて振り返ると給水塔に腰掛ける、DR.マルシェ。
今一番逢いたくなくて、一番逢いたいその科学者だった。

「これは、何?」
自分でも敵意に迷いが含まれ、歪な波となっていることを感じていた。
それを受け取ったDR.マルシェはもっとそれを感じたことだろう。
楽しげに、口角を上げる

「新商品。グラヴィティーカーテン」
英和辞書って便利だよね、なんてクスクス笑う。
いけん、相手のペースに乗っちゃ。
左の手に握られた、スイッチをその親指が撫でる。

これは、勝負だ。次にその指が離れた時を見計らって、払う。
そう、発動が早いか、れなの攻撃が早いか。


674 :名無し募集中。。。:2008/07/27(日) 15:50:12.32 0

「絵里まで使ってれーな呼び出すなんて、どーいうつもり?」
「やー、絵里には逢えてなかったしね。福音は平等に告げられるべきだよ」
「ふくいん?」
「ああ、それはね…」

彼女のその癖。説明する時は、手をパタパタする。
今しかない、そう思った。最後の言葉は移動中に聞いた。
罠かもしれない。でも何もせず、手を拱くわけにはいかない。

しかし、れいなの狙いのそのスイッチも、DR.マルシェ自身も立ち消える。
そんな、まさか、ホログラム?
勢いあまったれいなは給水塔にしたたかに体をぶつけた。

 誰が、まだ、使ってないっていったの?
 
直接脳内に届く、声

 楽しかったよ。今日はここまで。
 もし逢いたいなら、今度はれいなから、来て。

黒い天井がゆっくりと、下がり始める。それと共に、暗くなるボックス内。
天井で、押しつぶすための、装置? 

「っ…ぐあっ」

天井がれいな自身に到達するよりも先に、体が圧力に悲鳴を上げた

  グラヴィティってね、重力って意味なの


675 :名無し募集中。。。:2008/07/27(日) 15:51:02.18 0

満遍なくかけられる重力に体が、立っていられない。

「ああっ…」

そうだ、絵里。絵里にはマズイ。
なんとか降りようとしても体はいう事を聞かず、どさりと地面に落ちる結果となった
それでも良い。なんとかして絵里に、絵里に近付かんと…

迫る天井に、増す圧力。這い蹲って絵里を目指すれいなに再び声が聞こえる

 れいなが行って、何ができるの?

血の気が引いていく思いがした。
そう、れいな自身がいくら足掻いても、絵里のところについても、
れいなには何も出来ない。れいなには何の力もない。
改めてつきつけられる、その事実。

心底憎む。よりにもよって、最も圧力に弱い絵里を選んだ彼女を。
どれだけ頑張っても、何もできない、れいな自身を。

努力では、埋められない何かが必要な、今この状況。
認めるくらいなら死んだほうがマシ。そのプライドも絵里の前では簡単に霞む。

…ただ、自分が、自分がおとなしくついて行けば良い。


676 :名無し募集中。。。:2008/07/27(日) 15:51:32.20 0


「…れいな、行くけん。もう、…やめて」



ごめん絵里、ごめん、みんな。
持たない自分が、持つみんなを苦しめた。


人の価値なんて自分が決めるものやと思ってた。


真っ暗闇の中で、溶けていく感情。
認めてしまえばとても楽になった気がした


 
れいなは、役立たず って。





379 KB
★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50


read.cgi ver 05.05 2022/08/31 Walang Kapalit ★
FOX ★